子どもの習い事、何かいいものないかな」と探している方の中には、最近よく聞く「ボルダリング」が気になっている人も多いはず。
私はクライミングジムで10年働いてきましたが、その間、本当にたくさんの親子を見てきました。最初は親に手を引かれて来ていた子が、いつの間にか自分で課題を選んで黙々と登るようになる姿を何度も見てきて、「これは良い習い事だな」と感じることが多々ありました。
今回は、現場で見てきたリアルな視点も交えながら、子どもにボルダリングを習わせるメリットを整理してみます。

ボルダリングは全身運動。体幹も自然に鍛えられる
ボルダリングは、ロープを使わず壁を登る競技。一見「腕の力」がすべてだと思われがちですが、実際は背筋・腹筋・脚力までバランスよく使う全身運動です。
ホールド(壁についている突起物)を掴むために手足を伸ばしたり縮めたりする動きが、体の柔軟性や関節の使い方を自然に鍛えてくれます。指先を使う動作が多いことも特徴で、手指の感覚が育つ時期の子どもには良い刺激になります。
「考えて登る」競技だから、判断力・問題解決力が育つ
ボルダリングには「オブザベーション」という時間があります。これは、登る前にどの順番でホールドを使うか、どんなルートで登るかを考える時間のこと。
子どもは課題を完登するために、頭の中で何度もシミュレーションし、実際に登って失敗し、また考え直す、という試行錯誤を繰り返します。この過程で自然と身につくのが、判断力・集中力・問題解決力です。
ジムで働いていた頃、難しい課題に何十回も挑戦して、ようやく登れた瞬間にガッツポーズする子をよく見かけました。あの「諦めずにやり抜く経験」は、ボルダリング以外の場面でも生きてくる力だと思います。
失敗してもすぐ立て直せる。メンタルの強さが育つ
壁から落ちる悔しさを味わいながらも、また壁に向かっていく。この繰り返しが、子どもの「やり抜く力」やレジリエンス(折れない心)を育てます。
スポーツの中には、ミスがチームの勝敗に直結してプレッシャーが大きいものもありますが、ボルダリングは基本的に自分との対話。自分のペースで挑戦と失敗を繰り返せるのは、子どもにとって心理的なハードルが低い良さでもあります。
安全性は思っているより高い
「高い壁を登る=危険」というイメージを持つ人もいますが、ボルダリングは対人競技ではなく、相手や急なスピード変化に対応する必要がないスポーツです。自分の判断で「無理だ」と思えばすぐに手を離して止められるのも特徴で、スキーやスノーボードのような高速で衝突するリスクとは性質が異なります。
ただし注意点もあります。子どもは興奮すると周囲への注意がそれやすく、なおかつ過度な集中のため、自分のいる高さを忘れて、落下時の受け身を意識できないことがあります。多くのジムでは年齢制限を設けたり、小さい子は保護者同伴を必須にしているのもこのためです。ジムを選ぶ際は、キッズ向けの安全講習やスタッフのサポート体制、説明があるかを確認すると安心です。
何歳から始められる?
ジムによって異なりますが、小学生から受け入れているところが一般的です。未就学児でも、保護者同伴であれば利用できるジムもあります。体力や理解力に応じて、まずは体験で様子を見るのがおすすめです。
まとめ
ボルダリングは、体力・判断力・メンタルの強さを同時に育てられる珍しい習い事です。対人競技のようなプレッシャーが少なく、自分のペースで挑戦できる点も、子どもにとっては取り組みやすいポイント。
「うちの子に合う習い事を探している」という方は、一度体験レッスンに参加してみて、子どもがどんな反応をするか見てみるのがいいと思います。

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